貯金があれば一番いのだが・・・
田舎暮らしにかかる費用は、個々の生活スタイルや好み、地域の特性によって異なりますので、具体的な金額を一概に言うことは難しいです。ただし、一般的な目安をご紹介いたします。
まず、住居費ですが、田舎の場合は都市に比べて安価なケースが多いです。ただし、エリアや住宅の広さによって具体的な金額は変動しますので、家賃やローンの支払いには予算を設定する必要があります。
次に、光熱費ですが、季節や地域の気候によって異なります。暖房や冷房、電気、ガスなどの光熱費を見積もりましょう。
食費に関しては、田舎では農産物が手に入りやすく、食材のコストが比較的低くなることもあります。ただし、食事のスタイルや好みによって変動するため、具体的な金額については考慮が必要です。
交通費については、車を所有している場合は燃料代や車両の維持費がかかります。公共交通機関を利用する場合でも、通勤費などを考慮する必要があります。
また、医療費や教育費も生活費に含まれます。健康保険の有無や医療機関の利用頻度によって異なりますし、子供がいる場合は学校の経費や学用品なども考慮する必要があります。
さらに、生活必需品の購入費用も予算に含める必要があります。衣類や日用品、家庭用品など、生活水準に合わせた費用を見積もりましょう。
以上の要素を考慮すると、田舎暮らしには年間で数百万円から1000万円以上まで、個々の生活スタイルによって幅広い範囲の費用がかかると考えられます。
ただし、これらはあくまで目安であり、具体的な予算は自分の希望や必要な生活水準に基づいて立てる必要があります。また、状況によって変動することを考慮し、生活費の見積もりはあくまで予測としてご参考にしてください。

私は専門知識を身につけ、研究職に就くか、起業するか、それとも田舎に移り住んで自分のやりたいことを追求するかを考えました。
最終的に、就職を果たすことができず、起業する決断もできず、自然と田舎暮らしが始まりました。
50歳という年齢で、一般的には社会に早くも背を向け、隠居生活を送る形となりました。
会社や組織に所属せず、自分の肩書きも失った田舎での生活はまさにアイデンティティ・クライシスです。
かつては仕事で家計を支え、職務のキャリアを着実に築いていくことが描かれていましたが、そのような役割や情報の提供者としての使命が失われた田舎生活では、自身の存在理由も薄れていくように感じました。
50歳というのは、社会人として最も充実した時期で、会社で部長などの役職を務める年齢です。
家族を持ち、会社に勤め、休日や休暇をレジャーで過ごす。
しかし、これらの生活や人生の方程式は、田舎生活の開始によって一気に崩れ去ったのです。また、田舎生活では精神的な安定をどう保つかも課題となります。
自分自身で考えずに、世の中の価値観に基づいて漫然と生きてきたことに痛感しました。
今、肩書きも収入源も失った生活の中で、心の支えをどう確保するかが重要です。
田舎生活への転換に伴い、収入や肩書きの喪失という具体的な変化への対応も重要ですが、精神的な安定をどう保つかも課題です。
田舎生活では、仕事や使命が会社から与えられるわけでもなく、都会のように世の中の価値観を基に自分の生活を描くことができません。
自分自身で人生をデザインしていかなければならないのです。このような創造性が求められる作業だと思います。収入や生活費といった実質的な問題は、体力があればある程度解決できるでしょう。

同じ集落には、40代の独身男性が住んでおり、彼は以前「生活費8000円」という記事で注目を浴びました。
彼は田舎暮らしをしており、生活費を極端に切り詰める必要はありませんが、自給自足の菜園や山野草の収集などによって、都会の生活に比べて生活費を格段に節約しています。
農林業の手伝いもしており、体力があるため地元の人から頼まれることも多いです。
また、筆者は料理が趣味であり、野菜を育てたり、山野草を収集したり、魚を釣ったりすることも趣味の一環です。
彼はこれらの得意なことを生かしながら、ほとんどお金をかけずに食べ物を手に入れています。
逆に、車で買い物に行くのは面倒だと感じています。特に新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、人ごみにわざわざ出かけることはありません。
田舎生活での精神的な安定を保つために、彼は定期的にかつて勤めていた会社に原稿を送ったり、複数の媒体に連載を抱えたりして、社会との繋がりを保っています。
会社を退職したことで競争の中から離れましたが、彼は会社で培ったスキルや築いた人脈を生かして、フリーランスとしてのキャリアを築いています。
現在、インターネットが発達しているため、中東の友人たちとのコミュニケーションには地理的な制約はありません。
彼は中東料理研究家を自称し、中東地域で10年間過ごした経験を生かして、中東の食文化を紹介する会や料理教室を開催しています。
田舎暮らしに切り替えることは人生の転換点となる一方で、長年築いてきたものを活かし、更に発展させることも重要です。ただし、まだまだ彼は世俗的な欲望から解放されていないと感じています。彼の友人や会社の元同僚たちは、役職に就いて現場で活躍しています。
大学院時代の友人たちは博士号を取得したり、国際機関で働いたりと、世界を舞台に活躍しています。

50代の脂が乗った年代で、田舎暮らしに没頭してよいのかという迷いがなかなか晴れません。
退職後の45歳で、数百万円をつぎ込んで大学院に留学しましたが、妻には「将来的に数千万円を稼ぎ出し、この投資額は必ず返ってくるから」と説得しました。
しかしながら、現在は月収が10万円にも満たず、「あの言葉はどこへいったのか」と妻にからかわれると、つい頭に血が上ってしまいます。
生活は楽しく、ストレスもほとんどありませんが、自問自答してみると、このままで本当にいいのだろうか、と心の底で考えてしまいます。
田舎暮らしには、都会的な華やかさを添える「何か」が必要だと感じています。田舎暮らしは「人間関係のやり取りが大変」という評判もありますが、実際にはそのような一面も存在します。
筆者が住んでいる集落では、自治会の規約には、空き地に草を生やしてはならないと定められており、定期的な草刈りも仕事の一環です。
集落自治会の会合は年に3回あり、祭りや宗教的な行事も2回あります。
これらに出席することは義務です。
これらを手間だと感じるか、地元の人々と酒を飲みながら楽しく交流する機会だと感じるかは、個人の感じ方によります。会合への参加は、家族の1人が代表すれば十分であり、筆者の場合はパートナーと分担しています。
田舎では、男性が家族の主要な収入源として、負担を引き受けることが一般的です。こうした負担は分担することで軽減することができるのではないでしょうか。

田舎には、しがらみも多く存在します。多くの人々が親戚関係で結ばれていたり、長年にわたる狭い地域での生活によって蓄積された諍いや利害の対立が、人間関係の困難さを引き起こしています。
会社員時代にも、田舎生活の難しさは、田舎出身の同僚や先輩からたくさん聞かされました。

